新NISA(少額投資非課税制度)がスタートして1年が過ぎた。昨年1~11月に証券10社を通じて購入された投資信託や株式など計約11・8兆円のうち、海外株などで運用する投信の人気上位5銘柄だけで計約4兆円(33%)を占めていることがわかった。一部の投信に人気が偏っている背景には、より成長力の高い海外に投資家の目が向いていることがありそうだ。
- 知っておきたい新NISA 今や4人に1人、「将来」託す制度の中身
朝日新聞が証券大手5社(野村、SMBC日興、大和、みずほ、三菱UFJモルガン・スタンレー)とネット証券5社(SBI、楽天、マネックス、auカブコム、松井)の計10社に1~11月の販売状況をたずねた。
日本証券業協会の集計によると、昨年1~11月の証券10社のNISA口座の買い付け額は約11・8兆円。朝日新聞の調査では、このうち投信上位5銘柄で全体の3割にあたる約4兆円を占め、いずれも世界の株式市場や米国の株価指数に連動した運用成績をめざす商品だった。
ダントツで人気だったのは三菱UFJアセットマネジメントが運用する「eMAXIS(イーマクシス) Slim(スリム)」シリーズの「全世界株式」と「米国株式(S&P500)」。この2銘柄の買い付け額だけで計3・3兆円超となった。
トップ10までみても、主に海外に投資する投信が並び、計約4・6兆円で38%を占める。
新NISAは、投信購入で積…